息子(ラグ男)は中学3年生。クラブチームでラグビーをしています。
中学最後の秋季大会が終わりました。
目標にしていた4位には届きませんでした。
悔しさはもちろんありましたが、落ち込んでいる時間はありません。
すぐに順位決定戦が始まりました。
しかも、この順位決定戦には、ラグ男たちにとって何とも魅力的なご褒美がありました。
「優勝したら、ラーメンをおごる!」
ヘッドコーチからの、ラーメン一杯(笑)。
負けたら終わりのトーナメント。
最後の試合は、みんな緊張しすぎて、完全に空回りしていました。
見ているこちらも、「大丈夫?このまま終わっちゃう?」とヒヤヒヤする展開。
それでも最後は逆転し、なんとか勝利をつかみ取りました。
みんな、本当によく頑張った!(拍手)
その日は、勝っても負けても打ち上げの予定でした。
でも、勝って迎えられたので、打ち上げは無事に祝勝会へ。
いやぁ、気分よく飲めてよかった〜(笑)。
そして3年生の選手たちには、ヘッドコーチから本当に一人一杯ずつラーメンが振る舞われました。
ラグ男たちは大喜び!
最後までスリリングで、とても楽しい中学最後の秋季大会になりました。
大会が終わり、緊張の糸も切れた?
ところが、大会が終わったところで、ラグ男の中の緊張の糸もプチッと切れてしまったようです。
正直、最近はちょっと気が緩んでいます。
一応、3年生は秋季大会で引退。翌週の練習は、2年生の試合が中心でした。
だからなのか、ラグ男はなんと、ヘッドキャップを持っていきませんでした。
理由を聞くと、「2年生の試合だし、あんまり練習しないと思った」。
いやいや。最初から練習する気ないじゃん。ナメてるよね?
結局、負傷中のチームメイトからヘッドキャップを借りたそうです。
ケガをしている選手でさえ、自分のヘッドキャップを持ってきている。
それなのに、元気なラグ男が持っていかないって、どういうこと?
家に見慣れないヘッドキャップが干してあることにパパが気づき、ラグ男は大目玉を食らっていました。
「走り切れていない」と言われているのに
問題は、ヘッドキャップだけではありません。
コーチたちからは、「走り切れていないよね」「もっと持久力をつけよう」と言われています。
ところが、自主練はなかなか続きません。来月には定期テストもあります。
特に走ることは、ラグ男にとって苦手なもの。苦しいし、好きではない。
だから、つい後回しにしてしまいます。
第一志望の強豪校の監督からは、面談のときにはっきり言われました。
「うちは、まずとにかく走ります。1年生は最初、みんな5キロくらい痩せます。
でも、走ることは基本であり、必要なことです。
走れるようになってください」
行きたいとは言う。でも、その学校で必要になる準備には、なかなか本気で向き合えていない。
その姿を見て、私たちの中に、少しずつ不安が大きくなっていきました。
まだ15歳。でも、乗り越えなければならない
もちろん、ラグ男はまだ15歳です。
自分を律し、計画を立て、苦手な課題を自分の力だけで乗り越える。
それが簡単ではないことも分かっています。
大人だって、苦手なことは後回しにしたくなるし、つらいことから逃げたくなるものです。
それでも、第一志望の強豪校でラグビーをしたいのなら、避けては通れないことがあります。
しかも、進学すれば寮生活になる予定です。
親が毎日、「走ったの?」「勉強したの?」「明日の準備はした?」
と声をかけることはできません。
まだ15歳だから仕方がない。でも、入学するまでに変わっていってほしい。
その両方が本当だからこそ、親としても、どこまで見守り、どこまで言うべきなのか、
本当に迷います。
パパの本気の心配から始まった、家族の話し合い
最近のラグ男の様子を見続けていたパパは、こんな気持ちになっていました。
「今のままで、あの厳しい環境に入って大丈夫なんだろうか」
一昨日の夜、パパはその不安を、正直にラグ男に伝えました。
そこから、家族3人での話し合いが始まりました。
パパが心配していたのは、ひとことで言えば、
つらいことや苦手なことから逃げてしまいがちなところでした。
計画を立てて、コツコツ積み上げていくのが苦手なこと。
注意されると、つい言い訳が先に出てしまうこと。
「今のままだと、厳しい環境に入ったとき、お前自身がつらくなってしまうんじゃないか。
パパは、それが心配なんだ」
けっこう強くパパに弱点を指摘されました。
自分の弱さと正面から向き合う、つらい時間だったと思います。
ラグ男も、こらえきれず涙をこぼしました。
私も、そこまで言わなくても……と思う気持ちがなかったわけではありません。
でも、パパが本気で心配しているのも、痛いほど分かりました。
苦しくなったときに、すぐにつらいことから逃げてしまうんじゃないか。
親元を離れた場所で、心も体も折れてしまわないか。
「行きたい」という気持ちを応援するだけでなく、
本当にそこでやっていけるのかを一緒に考えることも、親の役目なのかもしれません。
それでも、答えは変わらなかった
それでも、ラグ男の答えは変わりませんでした。
何度聞いても、「あの学校に行きたい」と言い続けました。
涙をこぼしても、そこだけは譲りませんでした。
なら、やるしかない。
「行きたい」と言うだけではなく、その学校でやっていける自分になるしかない。
入学したら、塾には通えない。
勉強も、自分で計画を立ててやっていくしかない。
ラグビー部に入れば、各チームでエースだった選手や、
県選抜に選ばれるような選手が、まわりにたくさんいる。
油断すれば、あっという間に埋もれてしまう。
洗濯も、身のまわりのことも、全部自分でやらなければならない。
想像以上に頑張らないと乗り切れない世界に、ラグ男は今、入ろうとしている。
憧れだけではやっていけない。
それを、本人にもわかってほしい。
だからこそ、入学までに、苦手なことから一つずつ、逃げずに向き合っていこう。
トレーニングも、勉強も、苦しいからこそ、やる。
深夜まで続いた話し合いの最後に、私たち家族が出した答えは、それでした。
話し合いの翌日、少しだけ変わった
翌日から、ラグ男は少し目が覚めたのでしょうか。
勉強にも、トレーニングにも取り組み始めました。
特にトレーニングは、パパが作ったメニューを頑張ってこなしています。
苦手な持久走の日は、見ていてもつらそうです。
それでも、今のところは逃げずに頑張っています。
正直、このモチベーションがいつまで続くかは分かりません(笑)。
数日で元に戻ってしまうかもしれない。
また私たちがしびれを切らして、口を出してしまうかもしれない。
それでも、何度聞かれても「行きたい」と言い続けた気持ちは、本物だったと信じたいです。
「行きたい」を、行動に変えられるか
今回の話し合いで、第一志望を変えることにはなりませんでした。
むしろ、目指す場所は同じまま、その場所へ進むために何を変えればいいのかが、はっきりしました。
行きたい学校に合格することがゴールではありません。
入学したあと、厳しい練習や寮生活の中で
自分で考え、自分の足で立ち続けること。
そのための準備は、もう始まっています。
まだ15歳。ひとりですべてをできなくても仕方がない。
でも、いつまでも親に言われなければ動けないままでもいられない。
見守るのか、手を貸すのか、ときには厳しく言うのか。
私たち親も迷いながら、ラグ男の「行きたい」が本当の覚悟に変わっていくのを、
もう少しそばで見ていこうと思います。
目覚まし時計の音をガンガン鳴らしてもなかなか起きないラグ男くん、
まずは、朝自分で起きることから始めよう(笑)

