「今日は曇りだから大丈夫」が一番危ない|ラグビー少年の親が知っておきたい意外な熱中症の落とし穴

こんにちは。
炎のらぐままです。

息子(ラグ男)は中学3年生。クラブチームでラグビーをしています。

「今日は曇っているから、まあ大丈夫かな」

試合や練習の日、そう思ったことはありませんか?

でも元消防職員として救急現場を経験してきた私は、その考えがどれほど危険かを知っています。

熱中症は、「晴れていて暑い日の屋外で起こるもの」だけではありません。

曇りでも、梅雨の時期でも、体育館の中でも、夜寝ているときでも起こります。

このブログではすでに熱中症対策について書いてきましたが、今回はあえて「意外な落とし穴」に絞ってお伝えしたいと思います。

うちの子は大丈夫」と思っている方にこそ、読んでほしい内容です。

曇りでも熱中症になる理由

曇っているから安心

これが一番危ない思い込みです。

熱中症の原因は、気温だけではありません。

鍵を握っているのは湿度です。

私たちの体は、汗をかいてその汗が蒸発するときに熱を放出することで体温を調節しています。

ところが、空気中にすでに水分がたくさん含まれている(=湿度が高い)状態だと、
汗が蒸発しにくくなります。

  1. 汗が蒸発しない。
  2. 体温が下がらない。
  3. 体内に熱がどんどんこもっていく。

これが熱中症のメカニズムです。

気温が25度でも、湿度が80%を超えると熱中症のリスクが高まります。

東京消防庁のデータでも、気温27℃・湿度76%という「暑くない日」に熱中症で搬送されたケースが報告されています。

曇りの日は気温こそ低くても、湿度は高いことが多い。

だから「曇り=安全」ではないのです。

消防の現場でも、「曇っているのに熱中症」というケースは珍しくありませんでした。

むしろ「晴れじゃないから大丈夫」と油断した日に搬送が重なる印象がありました。

参考:熱中症に注意|東京消防庁曇りや雨の日も「熱中症対策」が必要な理由|メディカルドック

梅雨こそ一番危ない「梅雨型熱中症」

「梅雨型熱中症」という言葉を聞いたことがありますか?

最近、医療関係者の間でも注目されているキーワードです。

梅雨の時期は気温が急激に上がるわけではありません。

でも湿度がとにかく高い。

しかも体がまだ夏の暑さに慣れていない時期でもあります。

繰り返し暑さにさらされることで体が効率よく汗をかけるようになることを暑熱順化といいます。

真夏になるころには体がある程度慣れてくるのですが、梅雨の時期はまだその準備ができていない。

それなのに湿度だけは高い。

この組み合わせが危ないのです。

ラグビーの練習は梅雨の時期でも続きます。

夏の合宿中にある交流戦に向けて、練習量が増える時期でもあります。

「梅雨だから涼しい」ではなく、「梅雨だから特に気をつけなければいけない」と覚えておいてください。

参考:湿度が高い梅雨の時期の注意点|熱中症ゼロへ(日本気象協会)

体育館の中でも油断できない

屋外よりも体育館の方が安全、と思っていませんか?

実はそうとも言えません。

体育館は構造上、熱がこもりやすい環境です。

風通しが悪い。

屋外であれば多少の風がありますが、体育館の中は空気が動きにくい。汗が蒸発しにくくなります。

床と天井からの反射熱。

体育館の床や天井は熱をため込みやすく、室内の温度をさらに押し上げます。

大人数での運動。

人が多ければ多いほど、体から出る熱と息で室温が上がります。

バスケットボールやバレーボール、剣道など体育館で練習するスポーツでも、「屋内だから」と安心しないことが大切です。

気をつけてほしいのは、ドアや窓が開いているか確認することと、水筒を忘れずに持たせること

当たり前のようで、意外に忘れがちです。

「体育館だから」と水筒を忘れたり、小さい水筒で来たりする子がいるんですよね(笑)。

参考:室内だから安心?体育館スポーツでの熱中症を防ぐコツ|コートラインプロ体育館で必要な熱中症対策|まもる君

「夜間熱中症」を知っていますか?

ここが一番意外かもしれません。

熱中症の約4割は夜間に発症しています。

「日が落ちたら涼しくなるはず」

そう思って窓を閉め、エアコンを切って寝てしまう方もいるかもしれません。

でも昼間に外壁・天井・床に蓄積された熱は、夜になっても部屋の中に放出され続けます。

外気温が下がっても、室温はなかなか下がらない。

しかも寝ている間は汗をかいても水分を補給できないので、脱水が進みやすい状態です。

激しい練習や試合のあとは、すでに体内の水分が減っています。その状態で夜を迎えるのは、さらにリスクが高い。

東京消防庁のデータでは、住宅等の居住場所での熱中症発症が最多(36%)と報告されています。

「外にいるときより、家にいるときの方が危ない」という現実です。

熱中症で亡くなる方の3割以上が夜間に亡くなっているというデータもあります。

練習や試合で体力を使い切ったラグ男が寝る夜、特に湿度が高い日は、

必ずエアコンをつけたまま寝ています。

というか、言われなくても「暑くて眠れない💦」と言って、ラグ男自らエアコンをつけています(笑)

「電気代がもったいない」なんて言っている場合じゃないと思っています。

参考:年別の救急搬送人員|東京消防庁夜間熱中症とは|ウェザーニュース

「日陰にいれば安全」というわけではない

観戦中、日陰を選んで座っているから大丈夫、という親御さんも多いと思います。

でも日陰は直射日光を避けられるだけで、気温と湿度は変わりません。

地面や周りの建物からの熱(輻射熱)も受けます。

じっと座って見ているだけでも、長時間になれば熱中症になりえます。

応援している親が倒れては元も子もありません(笑)。

保護者も自分自身の対策をしっかりすることが大切です。

参考:熱中症の原因・なりやすい環境や暑さ指数(WBGT)|熱中症ゼロへ(日本気象協会)熱中症が起こりやすい時期|大塚製薬

「何度だったら危険?」気温だけで判断しないで

「じゃあ結局、何を見ればいいの?」と思いますよね。

気温だけで判断するのは危険です。

私がすすめているのはWBGT(暑さ指数)を確認することです。

WBGTとは、気温・湿度・輻射熱を組み合わせて算出される指標で、熱中症リスクを数値で示してくれます。

WBGTの数値危険度の目安
31以上運動は原則中止
28〜31激しい運動は避ける
25〜28積極的に休憩をとる
21〜25熱中症の危険あり

環境省の「熱中症予防情報サイト」では、地域ごとのWBGTをリアルタイムで確認できます。

試合や練習の朝、天気予報を見るついでにWBGTも確認する習慣をつけてみてください。

参考:熱中症の原因・なりやすい環境や暑さ指数(WBGT)|熱中症ゼロへ(日本気象協会)

「大丈夫な日」こそ見直したい3つのこと

① まず睡眠

体調が万全でないと、体は熱をうまく外に逃がせません。睡眠不足は体温調節機能を低下させ、熱中症のリスクを高めます。前日の夜更かしが、翌日の練習中の熱中症につながることもあります。

② 喉が渇く前に水を飲む

喉が渇いていなくても、こまめに水分を取らせることが大切です。

「喉が渇いた」と感じた時点ですでに脱水が始まっているサイン。

喉の渇きを感じる前に、水分を取ることが重要です。

練習前・休憩のたびに親やコーチが積極的に飲ませる習慣をつけましょう。

③ 「大丈夫そう」な日こそ大人が声をかける

曇りの日、夜間、日陰での練習でも、周囲の大人が油断しないことが大切です。子どもは「きつい」と言えないことも多い。

「大丈夫?」の声がけと、定期的な休憩・水分補給の促しを忘れずに。

喉が乾いていなくても、水分を取ってね」とわかりやすい、具体的な声掛けが大切です!

それともうひとつ、気をつけてほしいのが「汗をかけない子」の存在です。

近年、エアコン環境での生活が当たり前になったことで、汗腺が十分に発達せず、うまく汗をかけない子どもが増えています。

汗をかけないと体の熱がこもりやすく、熱中症リスクが高まります。

本人も気づかないうちに体温が上がっていることがあるため、「汗をかいていないから大丈夫」と安心するのは逆に危険。

顔が赤い、動きが鈍い、口数が減るといったサインを大人がしっかり観察してあげることが大切です。

参考:汗をかけない子供が増えている理由と熱中症リスク|身長を伸ばす方法汗をかけない児童が急増した要因|プレジデントFamily Online

まとめ

今回お伝えした「意外な熱中症の落とし穴」をまとめます。

  • 曇りでも危ない(湿度が高ければ汗が蒸発しない)
  • 梅雨こそ危ない(体が暑さに慣れていない+高湿度)
  • 体育館でも危ない(熱がこもりやすく、換気が不十分になりやすい)
  • 夜間も危ない(蓄熱+睡眠中の脱水)
  • 日陰でも危ない(気温・湿度は変わらない)

「今日は大丈夫そう」と思った日が、実は一番危ない日かもしれない。

元消防職員として、そしてジュニアアスリートの母として、

この記事がひとりでも多くの親御さんの目に届いてほしいと思っています。

子どもたちが安全に、思いきり競技を楽しめる夏になりますように、

一緒に応援していきましょう!

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