部活体験の翌日、息子の本音を引き出せた理由——「声、出てると思ってた」

6日の部活体験のことを、もう少し書かせてください。

前の記事で、練習会で息子の覚悟が見えなかったことを書きました。帰りの車の中でパパも私も言ってしまって、重い空気のまま家に帰った、あの日のこと。

その続きを、今日は書きます。

翌日に聞いたのには、理由があります

あの夜は、それ以上何も言いませんでした。

正直、まだ気持ちが整理できていなかったんです。もし続けて話したら、また感情的になってしまうと思ったから。

翌日、夕飯の後、落ち着いたタイミングで声をかけました。

「ねえ、昨日の部活体験、どうだったか改めて聞かせて」

責めるんじゃなくて、ただ聞く。そのつもりで、なるべく穏やかな声で。

一晩おいたのは正解だったと思います。あの場で「なんであんな態度だったの!」と詰め寄っても、出てくるのは言い訳か沈黙だけだったと思うから。

「声、出てると思ってた」の衝撃

なんで小さな声で自己紹介をしたのか、聞いてみました。

「恥ずかしかった。でも、自分では声が出てると思ってた」

…え?

あれでよかったと思ってたの?(笑)

でも、笑い飛ばせないんですよね、これが。「出てると思ってた」って、本人は本気でそう感じていたんです。外から見たら明らかに小さい声でも、本人の内側では「やってる」つもりだった。

これ、スポーツあるあるだと思います。自分のプレー動画を見て「こんなに動けてなかったの!?」って衝撃を受けるやつ。自分の感覚と、外から見えている姿は、ずれている。

声も、同じでした。

「ここでやりたいと思った」——本音はちゃんとありました

次に、学校の印象を聞きました。

「高校生のパスが早くて、すごいと思った。グラウンドもきれいだし、ここでやりたいと思った」

……昨日と、全然違います。

昨日はうつむいて、どこか他人事みたいな顔をしていたのに。本音はちゃんとあったんだ。「ここでやりたい」って思いながら、あの態度だったのか、と。

言えなかっただけで、気持ちはあった。

そのことが少し、昨日のがっかりを和らげてくれました。

でも、正直に言うと——だったらなおさら、なんであんな態度だったんだ、とも思いました。せっかく「ここでやりたい」という気持ちがあったのに、それが全然伝わっていなかったんです。もったいない。親としては、そのひと言に尽きます。

100人の中で埋もれないために——元消防士ママが思うこと

私は元消防士です。消防は、圧倒的な男性社会でした。

女性消防官は数が少ないから、すぐに顔を覚えてもらえます。でも男性はそうじゃない。何十人もいる中の、ただの一人。

そんな職場で「可愛がられる子」というのは、決まって挨拶がちゃんとできる子でした。少し不器用でも、訓練に一生懸命取り組んで、大きな声でがむしゃらに頑張っている子。そういう子が印象に残って、「よし、次はコイツにやらせてみよう」と、次の任務を任せてもらえていました。

スキルじゃなくて、態度。最初に見られるのは、そこなんだと思います。

だから、ラグ男に伝えました。

「昨日みたいな態度だと、この学校に入りたいって気持ちは伝わらないよ。もし入れたとして、あの態度だと埋もれて終わっちゃう。恥ずかしいなんて言ってられないよ。それを乗り越えないと、チャンスは掴めない。これから気持ちを入れ替えて、家でも学校でもチームでも、しっかり挨拶しよう。自分が思うより少し高い声で話すといいよ。明るい印象になるから」

ラグ男は、「はい」といつもより少し大きな声で返事をしてくれました。

おっ?少し響いたかな。

反論もなく、言い訳もなく、ちゃんと「はい」と言えた。それだけで十分です。いい傾向。この調子で頑張れ、ラグ男。

昨日のがっかりが、今日の希望になりました

この2日間を振り返ると、昨日のあの沈黙は、必要だったのかもしれないと思います。

あの場で詰めなかったから、翌日本音が聞けた。本音が聞けたから、伝えたいことが伝えられた。

「ここでやりたいと思った」

その一言が聞けただけで、昨日の帰り道の重さが、少し軽くなった気がしました。

まだ何も決まっていません。でも、気持ちだけはある。それが確認できた翌日でした。

気持ちを話せて少しスッキリしたのか、表情が少し明るくなっていました。

よし、また1から仕切り直し。さらにやる気を出してもらうために、おあずけにしていたスパイクを解禁しちゃいました。

甘いな…私。(笑)

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