息子(ラグ男)は中学3年生。クラブチームでラグビーをしています。
夏は、高校ラグビーの体験練習会シーズン。
中学3年生にとっては、受験やスポーツ推薦、高校選びが一気に現実味を帯びてくる時期ですよね。
先日、わが家も県内のラグビー強豪校の体験練習会に、親子で参加してきました。
行く前の私は、正直「何を見ればいいの?」状態。
グラウンドの雰囲気?
監督さんの話?
高校生のレベル?
息子がついていけるかどうか?
見るべきところが多すぎて、少しふわっとした気持ちで向かったのですが、終わってみると「ここを見ておいてよかった」「ここは見落とした…」が、はっきりありました。
今回は、ラグビー強豪校の体験練習会レポと合わせて、親が見るべき5つのポイントをまとめてみます。
体験練習会、当日のリアル

グラウンドに着くと、すでに何人かの参加者が来ていました。
でも、すごく静か。
ワイワイ話す雰囲気ではなく、大きな声で話してはいけないような、独特の緊張感がありました。
ラグ男も、最初は顔がこわばっていました。
そりゃそうですよね。
初めての高校。
初めてのグラウンド。
周りは知らない中学生ばかり。
しかも相手は、ラグビー強豪校。
親の私ですら、なんとなく背筋が伸びるような空気でした(笑)。
そんな中、ラグ男が同じ県のトップチームのエース君を見つけた瞬間、ふっと表情が緩みました。
知り合いの存在、偉大です(笑)。
体験の中学生はビブスを着て参加。
そして、高校生たちが続々とグラウンドに入ってきました。
……みんなデカい。
体も大きいし、歩き方にも余裕がある。
「高校生って、こんなに大人っぽかったっけ?」と思うくらい、迫力がありました。
中学生の親から見ると、強豪校の高校生たちは、もう別世界の選手に見えます。
でも、ここで圧倒されるだけではなく、親としては冷静に見ておきたいポイントがいくつかあるなと感じました。
親が見るべきポイント1:練習の「空気感」
まず見ておきたいのが、練習全体の空気感です。
張り詰めた緊張感があるのか。
声が出ているのか。
笑顔があるのか。
ミスをしたとき、周りがどう反応するのか。
この日の練習は、序盤ずっと緊張感が漂っていました。
中学生の体験者がいるからなのか、もともとのチームカラーなのか、最初はかなりピリッとした雰囲気。
終盤になって、ようやく監督さんもグラウンドに入り、選手に笑顔が見える場面が増えてきました。
この「空気感」って、すごく大事だと思います。
強豪校だから厳しいのは当たり前。
レベルが高いのも当たり前。
でも、その厳しさがわが子に合うかどうかは、また別の話です。
実際、ラグ男の感想は、
「レベルは高い。ここでやったら自分もレベルアップできると思う。でも、ちょっと合わないかも」
でした。
親としては、「せっかくの強豪校なのに?」と思う気持ちもゼロではありません。
でも、3年間通うのは本人です。
毎日その空気の中で練習し、試合に出るために競争し、うまくいかない日も乗り越えていくのは、ラグ男自身。
だからこそ、体験練習会では「強いかどうか」だけでなく、「この空気の中で3年間やれそうか」を見ることが大切だと感じました。
親が見るべきポイント2:誰が指導しているか
次に見ておきたいのが、誰が練習を動かしているかです。
監督さんがすべて指示を出しているのか。
コーチが中心なのか。
キャプテンや上級生が声を出しているのか。
この日、監督さんは最初、脇で練習を見ていました。
実際に指示を出していたのは、キャプテンとコーチ。
印象的だったのは、監督さんが
「何が大事か考えたほうがいいよ」
と一言つぶやいた瞬間です。
その直後、すぐに「集合!」の声がかかり、上級生が全員に向けて話し始めました。
ああ、このチームは選手が動くんだな。
そう感じました。
トップダウンで動くチームなのか、選手主体で考えて動くチームなのか。
これは、外から見ているだけでも意外と伝わってきます。
高校ラグビーは、技術だけでなく、人間関係やチーム文化も大きい世界。
「どんな大人に指導されるのか」
「どんな先輩たちと過ごすのか」
ここは、親としてかなり大事に見たいポイントです。
親が見るべきポイント3:選手のレベルと体格差
強豪校の体験練習会に行くと、どうしても高校生のレベルに圧倒されます。
スピード。
スキル。
判断の速さ。
体の大きさ。
コンタクトの強さ。
全部が、中学生とは違います。
ここで大事なのは、「すごい!」で終わらせないこと。
わが子と今どのくらい差があるのかを、冷静に見ておくことです。
ラグ男は中学3年生としては体格があるほうですが、それでも高校生の中に入ると、まだまだ子どもに見えました。
体の厚み、首まわり、下半身の安定感。
やっぱり高校ラグビーは違うなと感じました。
でも、この差を見ておくことは、決してマイナスではありません。
入学までに何を準備すればいいのか。
体作りが必要なのか。
走力なのか。
パススキルなのか。
声なのか。
判断力なのか。
課題が具体的になります。
憧れだけで高校を選ぶと、「入ってから思っていたより厳しかった」となることもあると思います。
だからこそ、体験練習会では、親も少し現実的な目で見ることが大事だなと思いました。
親が見るべきポイント4:ケガ予防への意識
ラグビーで親が一番心配なのは、やっぱりケガです。
特に首、肩、膝、足首。
コンタクトスポーツだからこそ、ケガのリスクはゼロにはできません。
だからこそ、学校やチームがどれだけケガ予防に意識を向けているかは、必ず見ておきたいポイントです。
この学校では、アップの中で首のストレッチをかなり入念に行っていました。
ラグビーで首は本当に大事。
元消防職員として救急の現場も見てきた私としては、首まわりの準備を丁寧にしているかどうかは、どうしても気になります。
また、同じクラブチーム出身の先輩たちが、体験者一人ひとりに付いてサポートしてくれていました。
初めての環境で、いきなり放り込まれるのではなく、近くで声をかけてくれる先輩がいる。
これは、親としても安心材料でした。
強豪校を見るときは、練習の強度や実績に目が行きがちです。
でも、「安全に強くなるための土台」があるかどうか。
ここは、預ける親として必ず見ておきたいところです。
親が見るべきポイント5:「選抜」のリアル
強豪校で避けて通れないのが、選抜のリアルです。
この日の練習では、アップとパス練習が終わると、主力らしき20人ほどが早速別メニューへ移動しました。
それを見て、私は心の中で思いました。
シビアだわ〜。
でも、これが強豪校の日常なんですよね。
ラグ男は、これまで少人数のチームでプレーしてきました。
人数が多くないから、ある意味、当たり前のように試合に出てきた部分があります。
もちろん本人なりに頑張ってきたし、努力もしてきました。
でも、「試合に出るための競争」は、そこまで経験していないんです。
強豪校に入るということは、上手い子、速い子、強い子、体の大きい子たちの中で、ポジションを取りにいくということ。
試合に出られる保証はありません。
1年生のうちは、体作りや雑用が中心になるかもしれない。
遠征メンバーに入れないかもしれない。
ベンチにも入れない時期があるかもしれない。
それでも腐らずに続けられるか。
ここは、本人だけでなく、親も覚悟しておく必要があると感じました。
「入れたらゴール」ではなく、「入ってからが本当のスタート」。
強豪校の体験練習会は、その現実を親子で見る場でもあると思います。
見落としがちな落とし穴

体験練習会に参加すると、どうしてもグラウンドでの練習内容や高校生のレベルに目が行きます。
もちろん、それも大事です。
でも実際に参加してみて感じたのは、練習そのもの以外にも「事前に知っておけばよかったこと」や「行ってみないと分からないこと」があるということでした。
特にわが家の場合、あとから振り返って「ああ、ここはもう少し早く動いておけばよかったな」「事前に考えておけばよかったな」と思ったことが3つあります。
ひとつは、体験練習会の情報を早めにキャッチすること。
もうひとつは、複数校を見る順番。
そしてもうひとつは、練習会が終わったあとのこと。
どれも、その場では大きな問題に感じませんでした。
でも、強豪校を本気で考えるなら、こういう小さな場面にも親子の気持ちや志望度が出るんだなと感じました。
落とし穴1:体験練習会の情報は早めに出ている
まず大事だと思ったのが、志望校のホームページをこまめにチェックしておくことです。
高校の部活体験や練習会のお知らせは、思っているより早い時期に出ていることがあります。
わが家の場合も、あとから確認したら、3月ごろにはすでに部活体験のお知らせが出ていました。
でも、その時点では完全に見逃していて、気づいたのは4月末。
慌てて体験練習会に申し込んだところ、すでに5月中は定員オーバーで、参加できたのは7月の回でした。
もちろん、7月に参加できたこと自体はありがたかったです。
でも、もしもっと早く気づいていたら、5月の段階で一度見に行けたかもしれない。
他の学校との比較の順番も、少し違っていたかもしれない。
そう考えると、体験練習会は「行くかどうか」だけでなく、「いつ情報をつかむか」も大事なんだなと感じました。
特に強豪校や人気校は、体験練習会の枠が早く埋まることもあります。
中3になってから慌てるのではなく、中2の終わりから中3の春にかけて、気になる学校のホームページは定期的にチェックしておく。
これは、わが家が本当にやっておけばよかったと思ったことです。
見落としがちな落とし穴2:行く順番で印象が変わる
今回、わが家が痛感したことのひとつが、複数校を見る順番です。
実はこの県内強豪校も、行く前は私と夫の中でかなり期待値が高い学校でした。
第一希望に近い学校と同じくらい、「ここも良いかもしれない」と思っていたんです。
でも、わが家は先にラグ男の第一希望の学校を見ていました。
その印象が思った以上に強く残っていたのか、今回の学校に着いた時点で、ラグ男自身が少しマイナス気分でスタートしてしまったように見えました。
「前の学校はこうだったな」
「こっちは少し雰囲気が違うな」
「あの学校のほうが自分には合っていたかも」
そんなふうに、本人の中で自然と比較が始まっていたのだと思います。
親の私がどうこうというより、ラグ男自身の気持ちが、最初に見た学校の印象にかなり引っ張られていたんですよね。
もちろん比較すること自体は大事です。
でも、最初に見た学校の印象が強すぎると、次の学校をフラットに見られなくなることがあります。
複数校の体験練習会に参加する場合は、親だけでなく、本人の気持ちの入り方も含めて、行く順番は意外と大事だなと思いました。
志望度の高い学校をどのタイミングで見るか。
似たタイプの学校を続けて見るのか。
まったく違う雰囲気の学校をあえて見るのか。
高校選びは、親子の気持ちも揺れます。
だからこそ、スケジュールを組む時点で「印象の残り方」も少し考えておくとよかったなと思いました。
見落としがちな落とし穴3:終了後の「挨拶タイム」
もうひとつ見落としていたのが、練習会終了後の挨拶タイムです。
練習会が終わると、監督さんが保護者のテントに来て、
「何かお話があれば伺います」
と声をかけてくださいました。
見ると、挨拶の列ができていて、志望度の高いご家庭は皆さん残ってお話しされていました。
ここ、あとから思うと大事だったなと思います。
というのも、あの時間は「質問タイム」というより、たぶん親子でのアピールタイムに近かったんですよね。
「今日参加させていただいてありがとうございました」
「本人がとても刺激を受けていました」
「ぜひこちらで頑張りたいと思っています」
そんなふうに、志望度の高さや本人の気持ちを直接伝える場。
もちろん、その場で何かが決まるわけではないと思います。
でも、強豪校を本気で目指す家庭にとっては、こういう一つひとつの挨拶や態度も、きっと大事な積み重ねなんだろうなと感じました。
わが家はというと、午後に練習試合を控えていたことに加えて、そもそもこの学校が第一希望ではなかったこともありました。
私がラグ男に、「お話しできるみたいよ」
と促しても、本人は「うーん、特にもう聞くことないし」
と興味なさげ。
でも今思えば、「聞くことがあるかどうか」ではなく、「自分の気持ちを伝える場」だったのかもしれません。
第一希望の学校を先に見てしまったあとだったので、正直、気持ちがだいぶ薄れてしまっていたのだと思います。
結局、挨拶はせずにそのまま帰ることになりました。
振り返ると、志望度が高い学校なら、この挨拶タイムも想定して予定を組んでおくべきでした。
午後に予定を詰めすぎない。
本人がひと言でもお礼を言えるようにしておく。
「この学校で頑張りたい」という気持ちがあるなら、きちんと伝える準備をしておく。
体験練習会は、練習を見るだけで終わりではありません。
終了後の立ち振る舞いも含めて、高校選び、そして強豪校を目指すうえでの大事な場なんだと学びました。
まとめ:体験練習会は「合うかどうか」を確かめる場

今回、ラグビー強豪校の体験練習会に参加して、親が見るべきだと感じたポイントはこの5つです。
- 練習の「空気感」
- 誰が指導しているか
- 選手のレベルと体格差
- ケガ予防への意識
- 「選抜」のリアル
体験練習会の目的は、わが子のスキルを見せることだけではないと思います。
もちろん、本人にとってはアピールの場でもありますが、
「この環境で3年間やっていけるか」
「このチームにわが子を預けたいと思えるか」
「本人がここで頑張りたいと思えるか」
を確かめる場でもあります。
強豪校だから良い。
有名校だから安心。
実績があるから間違いない。
そう単純には決められません。
大事なのは、わが子に合うかどうか。
今回、ラグ男は「レベルは高い。ここでやったら自分もレベルアップできると思う。でも、ちょっと合わないかも」と感じました。
それも大事な収穫です。
マイナスの感想も、違和感も、全部が判断材料。
高校選びは、親が決めるものではないけれど、親が一緒に見て、一緒に考えることはできます。
ラグビーも勉強も本気でやる。
その3年間をどこで過ごすのか。
これからも、親子で悩みながら、でもちゃんと現実を見ながら、ラグ男に合う場所を探していきたいと思います。
わが家がこの体験も踏まえて第一志望をどう絞ったかは、こちらの記事にまとめています。


