U14の県選抜候補50人に選ばれた。
素直にうれしい。
でも、手放しでは喜べない自分もいる。
コーチに言われた言葉は
「体が大きいから選ばれた」。
その瞬間、
“ラグビーが上手いからじゃないんだ”
と、少し胸がチクッとした。
選ばれた後の練習を見ていたら、
他の選手は本当に上手で、
正直、ラグ男が一番下手に見えた。
パスのスピード、判断、動き。他の選手より一歩遅れて見えた。
「このレベルで大丈夫かな」
そんな不安が頭をよぎる。
でも一方で、
ラグ男自身はとても楽しそうだった。
きっと、うれしかったんだと思う。
その表情を見られただけで、母は少し救われた。
ただ、そこでまた別の心配も出てきた。
選ばれたのに、どこかダラダラして見えた。
アップ中に腕を組んだり、準備が雑だったり。
私くらいの年代が見ると、正直「だらしない」に見えてしまう。
天狗にならないだろうか。
自分のチームに戻ったとき、
上から目線でチームメイトに接したりしないだろうか。
考えすぎかもしれない。
でも、ここで勘違いしてほしくなかった。
だから私は、ラグ男に伝えた。
「もっと謙虚に、愚直に頑張れ」って。
そして、練習を見て感じたことも言った。
「正直、一番下手に見えたよ」って。
言うべきか迷った。
でも、選ばれたことを“ゴール”だと思ってほしくなかった。
3月には東日本大会がある。
A・Bの2チーム編成で、
大会によってはAチームのみの出場になるらしい。
今はAにいるけど、
いつBになるかわからない。
Bのままなら、応援席になる。
不安は尽きない。
でも今は、結果よりも姿勢。
「体が大きいから選ばれた」という言葉も、
きっと“この年代で必要とされている素材”という意味なのだと思う。
体が大きいことは、ラグビーでは武器になる。
同じように食べていても、身長や体格の伸び方はみんな違う。
だから「体が大きいから」は、決して下げ言葉じゃなくて、
ちゃんと評価されたポイントなんだと受け止めていい。
もちろん、体格だけで勝てる世界じゃない。
でも、呼ばれたからには理由がある。
その理由を“スタート地点”にして、ここから技術と姿勢で積み上げていけばいい。
上手い子たちに囲まれて下手に見えるのは、
今まで見ていなかったレベルを初めて目の当たりにしているから。
まだまだ。
本当に、まだまだここから。
母はただ、
ご飯を作って、
話を聞いて、
必要なことはちゃんと伝える。
選ばれた自分じゃなく、
選ばれ続ける自分でいられるように。
揺れながら、
不安になりながら、
それでも一緒に前に進む。
これも、
ジュニアアスリートを支える
母のリアルなつぶやき。

